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FUKUSHIMA 原発避難日記 その29:うつくしま、ふくしま。


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~福島第一原発半径20キロ圏内を行く~その4  <一時立ち入り(一般)3巡目 2月中旬>

無人の警戒区域内、街中を野生化したダチョウが闊歩しているという。
そのシュールな光景を見たい。この目で見たいぞ。
(原発の立地している大熊町に国内では珍しいダチョウ牧場があり、そこのダチョウが逃げ出したのだろう)

一時立ち入りの3回目。 
今回から立ち入りの手続きをする中継基地は、警戒区域北端の南相馬市の“馬事公苑”と、
南端に位置する楢葉町にある“道の駅ならは”、この2箇所から選べるようになった。
楢葉から入って6号線を北上するコースを行けば、ひょっとしたらダチョウに会えるかも ってなわけで夫に
「楢葉から行こうよ。ダチョウ見たいよ」とお願いしたところ、
「原発の近くを通るのは嫌だ」とあっさり却下された。 
福島第一原発と6号線、最も近い所だと2~3キロしか離れていないから線量高いしね。ま、仕方がない。

なにはともあれ、常磐自動車道を一路、北へ、北へ、いざ参らん、うつくしま、ふくしま。



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国境の長いトンネルを抜けると



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雪国 通行止めだった。

“災害通行止”・・・半径20キロの警戒区域にかかっている高速道路の区間が通行止めになっている。
常磐富岡IC以北は既に着工済み。しかし震災以降は工事がストップしてしまい開通するのは何時になるやら。
ついでにJR常磐線は、地震の影響で双葉の鉄橋が落ちているらしいし、線路は津波をかぶっているしで
こちらも運転再開のめど立たず。
いずれ警戒区域が一部解除されるとしても、あの辺一帯は陸の孤島になってしまうだろう。


遠くに見える青黒い山々のシルエット。ピンと張り詰めた冷たい冬の空気が好ましい。
つか、寒い。 ふぐすぃま寒いよ!



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南相馬市の中継基地で立ち入りの手続きをし、通行許可書と連絡用トランシーバー、防護服類、線量計を受け取って
検問所を通り原発から半径20キロ圏内の警戒区域に車で入る。



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今回のミッションは、自宅裏庭にある農業用ビニールハウスのビニール屋根を外すこと。
わざわざ警戒区域内にまで何しに来た?って、これだけのために来たんですよ。嗚呼もう、悲しくなるわ。



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福島の浜通り地方では2~3月頃、まれに大雪になることがあり、20cm以上積雪があるとハウスが潰されてしまう。

もしハウスが潰されてしまった場合、損害賠償の対象になるだろうけれど、おそらく材料費程度しか出ないだろうし
壊れたハウスの片づけやら何やら手間がかかるから、大雪が降る前に外しておけば心配をする必要もなかろう。
というわけで作業開始。



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ビニールハウスの屋根には放射性物質が降り積もっていて、雨が降れば雨と共に流れ落ちる。
となれば、ハウスの両側はちょっとしたホットスポットになっているかもしれないなぁ・・と思いつつ
枯れた雑草を掻き分けながらビニールを外す作業をすること1時間半。なんとか時間内に終わらせることができた。



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警戒区域の滞在時間が3時間半で、累積線量は1マイクロシーベルト。思ったほど被爆はしていなかった。
福島以外の地方の放射線量と比べるとケタが違うのだが、警戒区域内ではこれでもかなり低い方なのである。



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再び検問所を通り中継地点へ戻る。
自宅から運び出した物品と、靴の裏、車のタイヤの放射線スクリーニングを受けて問題なければ終了。
これにひっかかると、簡易除染所に連れて行かれて「汚物は消毒だー」となるらしいよ。



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今回からなんと、スクリーニング検査が↑“ドライブスルー方式”になったんですって!
あと、今回はペットの直接持ち出しが可能になったらしいが、今頃そんなの遅いよね。。。

警戒区域内に残されたペットや家畜に関する話は、いずれブログに書きたいと思う。



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家から持ってきたもの。
怖い顔したFRに会いたくて、↑アデールと不良娘エリンを連れてきた。
家に置きっぱなしになっている人形を見てみたところ、どれもこれも髪がゴワゴワになっていた。
部屋を閉め切って風通しが悪くなっているせいかしら?

警戒区域が解除されるのは、一番早い川内村でも今年の年末になるだろうか?
自宅周辺の除染は何時になったら終わるのかわからず、これ以上ほったらかしておくと
レンズがカビだらけになってしまうだろうし、警戒区域内では空き巣の被害も増え続けていると聞いたので
自宅においてあったカメラとレンズ↓を持ち出してきた。

(立ち入り禁止の警戒区域内で空き巣被害?と思われるかもしれない。しかし入ろうと思えば入れるのである)



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福島第一原子力発電所から半径20km内にあり、警戒区域に指定されてしまった自宅。

部屋の中に、埃の積もったコーヒーカップが転がっていた。
それを使っていた頃の、これといって何もない日々の記憶が蘇る。
水面に向かってふわっと浮き上がってくるような、その感覚は甘美である。
福島の空気は、実に情報量が多い。
空気を胸いっぱい吸い込むと、初冬でも真冬でもなく、遠い春の訪れを心待ちにする頃、
光の色が変わり始めた冬の匂いがする。


・・・なぁんて具合に、優雅で感傷的な気分に浸っていたけどさ、
空気と一緒に放射性物質も吸い込んじゃってるかもしれんな。クソっ。美しい福島を返してくれ。


*「うつくしま、ふくしま。」は、福島県のキャッチコピーみたいなもの。
都市機能移転に関する「森にしずむ都市」というのもある。こちらのコピーは不評だった。
ヨコだけど「ピュー!と吹くジャガー」には福島県出身のシャイな青年、宇津久島福嗣(うつくしま ふくし)君という
キャラクターが登場する。


[ 2012/02/25 16:52 ] 未分類 | TB(0) | コメント(-)

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